小泉さんはすげーよ、マジで。
福田康夫官房長官の7日の記者会見発言は次の通り。昨日、与野党間の話し合いにより、年金改正法案の取り扱いについて合意されたが、これまでに私自身も含め閣僚の中に年金の未加入、未納の問題があったことが判明し、政治に対する国民の信頼を失ったことはざんきに堪えない。
さらに私自身の年金保険料未払い発表までの対応の仕方に不手際があり、内閣のスポークスマンとして、また内閣提出法案の取りまとめ役である内閣官房の責任者として、政治不信を増幅してしまったことに国民の皆さまにおわびを申し上げたい。年金改正法案の取り扱いについて3党合意がなされたこの機会にけじめをつける意味で、内閣官房長官の職を辞したいと考えている。
小泉さん、先に手を打ったという感じですね。
というよりも、小泉さんは野党対策が本当に上手い。これで、民主党は年金では何も言えなくなってしまいました…。
下手すりゃ、菅さんも辞めざるを得ない状況になりますね。代わりがいる自民党と比べて、民主党の層の薄さはやはり厳しい…。
とりあえず、記事がなくなりそうなので、全文引用。
福田康夫官房長官(67)は7日午前の記者会見で、国民年金保険料の未納、未加入問題への対応が「国民の政治不信を増幅させた」として、引責辞任する意向を表明した。これに先立ち小泉純一郎首相に辞意を伝え了承された。首相はただちに後任人事に着手し、細田博之官房副長官(60)の昇格を、細田氏の後任には自民党の杉浦正健元外務副大臣をそれぞれ内定した。福田氏が自ら辞任したのは7閣僚の未納問題をめぐる政権批判を最小限に抑えるのが狙いとみられるが、内閣の実務の要だった福田氏の辞任で小泉政権への打撃は必至。同じく未納だった中川昭一経済産業相らほかの6閣僚や、民主党の菅直人代表の進退問題にも波及する可能性がある。
福田氏は記者会見で7閣僚の未納問題について「政治に対する国民の信頼を失ったことはざんきに堪えない」と言明。年金支払い状況の説明を「個人情報」として拒んだ経緯を念頭に「私自身の保険料未払い発表までの対応の仕方に不手際があり、内閣のスポークスマンとして国民におわびしたい」と陳謝し、年金制度改革関連法案の与党、民主党合意を機会に「けじめをつける意味で職を辞したい」と述べた。
この後、首相は自民党の安倍晋三幹事長、福田氏と官邸で会談し、「福田長官の意志は固い。(辞任は)やむを得ない」と述べた。
福田氏は2000年10月に森内閣で中川秀直前官房長官の後任として初入閣。01年4月の小泉内閣発足以降も留任し、在任期間は計約3年半にわたり、今年4月に歴代官房長官として1位になっていた。故福田赳夫元首相の長男で1990年に衆院初当選。群馬4区で当選5回。
福田氏は3閣僚の未納問題が表面化した4月23日の記者会見で「60歳当時は納付していた」と述べただけで、それ以前の納付状況の説明を拒否。同28日になって衆院当選直後などの未納を認めたが、責任問題に関しては「安定した年金制度構築を図るのが私の責任だ」としていた。
今月7日発売の「週刊文春」は、福田氏が議員になる前にも未納期間があったことを指摘した。
昨日、与野党間の話し合いにより、年金改正法案の取り扱いについて合意されたが、これまでに私自身も含め閣僚の中に年金の未加入、未納の問題があったことが判明し、政治に対する国民の信頼を失ったことはざんきに堪えない。
さらに私自身の年金保険料未払い発表までの対応の仕方に不手際があり、内閣のスポークスマンとして、また内閣提出法案の取りまとめ役である内閣官房の責任者として、政治不信を増幅してしまったことに国民の皆さまにおわびを申し上げたい。年金改正法案の取り扱いについて3党合意がなされたこの機会にけじめをつける意味で、内閣官房長官の職を辞したいと考えている。
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≪福田氏の未納問題発言≫国民年金保険料の未納問題をめぐる福田康夫官房長官の主な発言は次の通り。
「いやー、おもしろい話って言ってられない話、深刻な話ですね。ちょっと間の抜けた感じもするけどね。あえてそういう人を選んだのか」(3月22日、社会保険庁が年金啓発で起用した女優江角マキコさんの年金未納問題について記者会見)
「60歳当時は納付していた。個人の情報について申し上げる必要はないんじゃないか。(麻生太郎総務相ら3閣僚の未納は)起きちゃったんだから、しょうがないでしょう。じゃあ罰則でも科しますか、今から」(4月23日の記者会見)
「公開しろと国会で決めるなら従うが、個人情報そのものだ」(27日、閣議後の記者会見)
「国会のご指示に従いたいと申し上げている。何も開示しないというわけじゃありませんよ」(28日午前の記者会見)
「(未納は)1990年2月〓92年9月の32カ月間。95年8月〓同12月の5カ月間は外務政務次官就任に伴い、思い違いから未納となった。私の思い込み、勘違いで未加入や未納が生じたのは遺憾であり、自分の年金にも少し注意していれば良かったと反省している。(私自身)やるべきことをやるのが責任だ」(28日夜の緊急記者会見)
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■細田 博之氏(ほそだ・ひろゆき) 衆院当選同期の福田康夫官房長官から「細田なら後を任せられる」と信頼が厚く、昇格した。昨年9月には福田氏の強い推薦で、安倍晋三自民党幹事長の後任の官房副長官に沖縄・北方対策担当相から就任した。「地味」との評もあるが「内閣の顔」として存在感が発揮できるかが課題だ。衆院区割り見直し論議では、自民党総務局長として得意のパソコンを駆使しつつ独自の「2増3減」案を作成するなど、「選挙博士」の異名も持つ。父、吉蔵氏の後継として通産省課長から国政へ。通産総括政務次官など経験し、情報産業やライフサイエンスにも造詣が深い。60歳。島根県出身。衆院当選5回。(森派)
■杉浦 正健氏(すぎうら・せいけん) 東大卒。農水政務次官、外務副大臣などを経て自民党組織本部長代理。69歳。衆院愛知12区。当選5回(森派)