Googleが今最もおそれているのはFacebook(かもしれない)

via techcrunch
グーグル、Facebook潰滅のXデーは11月5日

グーグルの目的、それはあのFacebook プラットフォームでさえ敵わないほどオープンになってFacebookに対抗することだ。仮にFacebookが98%オープンだというなら、グーグルは100%オープンでいく。


大人げないと言えば大人げないが、それだけFacebookを強敵だと思っている証拠だと思う。以下、僕の考える想定シナリオ。

(1)これまで、グーグルがユーザーに求めてきたことは、「検索ボックスクエリを入れること」だけ。実は、Googleはこれ以上のことをユーザーにさせるのが非常に苦手な会社だ。Google Answerなる人力系のものもあったが、あっけなく撤退。Orkutもはっきり言って、全く本気で手を入れていないと思う。

(2)逆に言えば、クエリだけ入れてくれれば、世の中の全ての情報を整理しつくす、というミッションが達成できそうだという思いもあったのだろう。これまでは徹底的にこれだけに集中してきた。

(3)公開されているページであれば、世界最大のクローラーが一瞬でコンテンツをさらえるし、AdSenseやAnalyticsでかなりの数のページの統計情報が取れる。これで盤石の体制と思われていた。

(4)後は、より検索クエリやユーザーの行動が取れるようなAPIを公開して、世界中のエンジニアを敵に回さないようにオープンな振りをしてきたが、実は全然オープンじゃない会社だった。

(5)ところが、SNSなるものの中はそうはいかない。SNSの中にはクローラーが入っていけない。その中で何が起こっているか、ユーザーがどう行動しているかは全く把握できない。これはGoogleにとって最も驚異なこと。MySpaceに大量に銭をつかませて広告を取ることに成功したが、きっとFacebookの連中はMySpace以上に賢くて何百万ドル積まれてもGoogleにユーザーの行動ログを取られるのを嫌がったのだろう。

(6)Facebookが完全に閉じたSNSであればそれでも良かったかもしれないが、FacebookAPIが強烈すぎた。ソーシャルグラフの「引力」でSNSの外の世界さえも掌握しつつある。Facebookの下界から「中」に吸い込まれた瞬間にそのユーザーの行動はGoogleからはブラックボックスになる。これを非常におそれていると思われる。

(7)『Google Shared Stuff』なんて全然らしくないものを出してみたり、これからもGoogleがコミュニティ系のサービスを出し続けると思われる。リソースは世界最大である。相当本気で資源を投下してくるに違いない。


というわけで、Googleにとって、上場以来最大のライバルが現れ、最大のピンチに陥ったというのが、経営陣の共通認識かと思われます。

(以上、ほぼ全て推測です。)