毎日同じように晴れているというシリコンバレーの日常を改めて考える

こちらに来て2週間が経ちました。今が一番いい天気だとは言え、毎日同じように晴れていて、本当に驚きます。


写真はBusinessWeekから拝借。

こちらに来てからまだ一度も雨が降りません。大学内など、芝生をきれいに整えているところはスプリンクラーで水を撒いています。
毎日、昼間は30度くらいで、夜は10度くらい(?)で気持ちよく涼しいです。湿度はほとんどゼロです。


この「毎日晴れている」、「昼間は適度に暖かく、夜は涼しい」、「乾燥している」という3つの特性を痛いほど感じさせられる日々です。気候的には砂漠気候に近いと思います。
最初は天気が良すぎて、(必要最低限のこと以外)全く何も出来ませんでした。バカンスに来たみたいで全く何もする気にならなかった。


シリコンバレーはハイテクの街で、皆がしがし競争しているはずなのに、僕だけどうしてやる気が出ないんだろう、もしかしたら僕は病気なのだろうか、と疑問に思ったほどです。
ところが2週間もこの天気の中にいると、自然と元気になってくる。やる気が出て来る、というのとはちょっと違うんだけど、とにかく元気になる。ひたすら晴れた中で、あんまり後先考えずに、皆が自分のことを応援してくれる。ある意味いい加減に応援してくれているとも言えるのだけど、「それ面白いね」とか「お前ラッキーだな」みたいにとにかく皆「いい加減に」応援してくれる。もちろん競争も相当厳しいんだけど、少なくても出鼻をくじくようなジミジミした感じは全くない。これは国民性うんぬんじゃなくて、天気のせいだと思いました。


毎日、とにかく晴れた広大な空の下でいろいろ考えていたら、本当に元気になりました。でも、こっちに来るまで、天気がこんなに大事だなんて気付きませんでした。
2004年にJTPAのツアーで来た時の梅田さんへのQ&Aで、「なぜシリコンバレーに住もうと思ったのですか?」と聞いたら、梅田さんは

天気がいいから。

と答えていましたが、当時はその意味が全く理解できませんでした。(それどころか、正直に申し上げると、このおっさん大丈夫か、と思ったほどでした。梅田さんごめんなさい。懺悔します。)


最近、梅田さんから、
http://twitter.com/mochioumeda/status/2514684675

@shibataism JTPAツアー一期で話した最初で、僕が天気の話ばっかりしていて不満だった、と言っていたけど、この天気こそがこの地の本質を形成しているんだっていうことが、もうすぐわかると思うよ。

http://twitter.com/mochioumeda/status/2515776239

@shibataism この天気が「希少だ」と貴重に思う感覚から「いつもあるもの」という日常感覚に移ったとき、何かが始まって、それで、ここからもう離れられなくなってしまった。少なくとも僕の場合は。

と言われて、その意味が少しだけ良く分かるようになりました。


今は僕も、
http://twitter.com/mochioumeda/status/2515813736

JTPAツアーをやるとき、JTPAコンファレンスをやるとき、客人がこの地を初めて訪ねてくるとき、僕はただただ、シリコンバレーらしいいい天気であることを祈る。それさえ感じられればと・・・・・

と全く同じ気持ちです。


というわけで、今まで以上に元気になってきたので、少しずつ「最低限のこと」以外も始めます。



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