PRIDEの凄さ

いやー、昨日のPRIDEは本当に身震いがするほどすごかった!

ファンが見たいカードという意味では、シウバ以外はほとんど実現されていたし、埼玉アリーナの最高記録を更新するくらいの入場者数というのはやはりそういうことだったのかと。

日本のshow biz(business)もついにここまできたかーって感じです、ハイ。

プロレスにはない殺気

はっきり言って、テレビで見ただけではあるが、本当に凄かった。ランデルマンのバックドロップ、ノゲイラのスピニングチョーク、吉田の腕ひしぎ。はっきり言って、今のプロレスにはないような殺気を感じてしまった。

個人的には、総合よりもプロレスが大好きなのだが、どうしてもこういうことをされてしまうとプロレスしっかりしろよ、と言いたくなる。永田+カシンもよいのだが、それだけじゃなくて、本当に殺気だったものを見たいんです、僕は。ミディアムレアのステーキを食べるような気分にしてほしい。


日本の格闘技show bizにおけるPRIDEの地位

今回の興行で、PRIDEのブランドの確立を改めて感じた。前社長が自殺してしまったり、年末に猪木ともめたりといろいろ大変なことはあったと思うが、今回のGPで本当にブランドができたように感じた。理由は3つあるのかなぁと分析している。


理由1:「何でもあり」の凄さ

プロレスvs総合という構図で語る場合、PRIDE以外にK-1というものもある。が、K-1というのはやはりボクシングに近いように思う。そういう意味で何でもありのPRIDEというのは決定的に違う。ボクシングや空手も素晴らしいし、よく見るスポーツではあるが、ブラウン管ごしにでも伝わる殺気という意味では、PRIDEの方が上だ。

そう、何故か殺気を感じてしまう。「立ち技世界一」とかそういう余計な枕言葉を必要としない、ただ単に「やりたい」連中がガツガツとぶつかる姿にお金を払いたくなる。K-1MMAを始めたが、根本的にルーツが違うので雰囲気が全然違う。


理由2:「ハッスル」というジャンルミックス

PRIDEを主催しているDSEは、ご存じ「ハッスル」というプロレス興行も打っている。こちらは、いかにもアメリカのshow bizという感じで、胡散臭い高田総統小川直也の対立を中心にストーリーが「設計」されている。いわば、小川の魅力を最大限に引き出して、お金にしているという印象を受ける。

ここで何が言いたいかというと、ハッスルとPRIDEが完全に正のジャンルミックスを起こしているということだ。小川はハッスルを広めるためにPRIDEに出る。PRIDEで勝って、ハッスルを宣伝する度に、小川の人気が高まる。PRIDEは小川のがんばりでもっと儲かる。というような好循環が生まれている。

個人的には、ハッスルこそが小川のやりたいことなのかなぁと思う。猪木と離れてまでやりたかったことをようやく実現しつつあるのかなぁと。武藤敬司のレッスルとはまたひと味違う日本らしいプロレスだ。また、悪役を買って出ている高田延彦も偉いと思っている。やはり高田のルーツもプロレスということか。


理由3:「ハッスル」という世論形成

さらにすごいと思うのは、「ハッスル」という言葉、ハッスルポーズがあらゆるところで浸透しているということだ。巨人の清原、阿倍だけでなく、ゴルフの選手もみんなやっている。

昨日の小川戦の後の盛り上がりはこれ以上ないくらいだった。「ハッスル」という的確な表現、格闘技だけにとどまらない社会に足りないものを的確に捉えた表現が、上手くメディアに乗っかっている印象を受ける。

僕もハッスルします・・・。


ところでDSEってどのくらい儲かって居るんでしょうか。