Google Analyticsを(ある意味では)超えたアクセス解析"User Heat" by ユーザーローカル

アクセス解析というのは、実際に意味のあるフィードバックを得ようと思うととても難しい。PVやUUはちょっとツールを使えば誰でも測定できる。Google Analytics等を導入すれば、滞在時間やどのようなキーワードで検索されてそのサイトに至っているか、くらいは分かる。

しかし、一番重要な「じゃ、どこを直せばもっとアクセス増えるの?あるいはもっとたくさん読んでもらえるの?」という答えは誰も教えてくれません。(だからSEOコンサルが儲かるわけです。)ユーザーローカルの"User Heat"はこれまでのアクセス解析ツールよりもその答えを出すのにずっと役立ちます。しかも、このツール無料なのがすごい*1

User Heatを導入し(javascriptを貼リ付けるだけ)、アクセスがある程度貯まってくると、"Gaze Heat Map(上図参照)"、"Click Map"、"Mouse Track"の3つが見れるようになります。僕の場合、1日経たないですぐ結果が見れるようになりました。一つずつ僕ならこう読む、というのを書いておきます。

Gaze Heat Map(上図参照):どの辺が読まれているかを教えてくれるツール

上図は、http://d.hatena.ne.jp/shibataism/20091016/1255の例ですが、リンクや文章で段落っぽく書いたテキストよりも箇条書きがよく読まれていることが分かります。
というわけで、この結果からは例えば、

大事な論点、読んでほしいことは、論点を整理して箇条書きにしてみる。

みたいな形にするとより多くの人に読んでもらえるのではないかという仮説が立てられます。(実際、僕のブログの場合は、これを実践した方がはてぶとかが付きやすい傾向にあります。)よく、コンサルとかでも大事なことは3つ(5つ)に絞って、「一つ目は〜、二つ目は〜、最後に〜」みたいに言いなさいと言われますよね。そういう意味で非常に納得感があるのではないかと思います。

Click Map:どこがクリックされているかを教えてくれるツール

この例の場合、

  • はてぶの"xx users"がすごいクリックされている。笑
  • プロフィールリンクがすごいクリックされている。
  • 新着人気エントリーもクリックされやすい傾向にある。
  • 文中の外部リンクは(比較的上部にあるにも関わらず)あまりクリックされない。

というようなことは分かると思います。僕の場合、これを次のように解釈しています:

  • はてぶは被リンクを集める重要な仕組みなので好ましい結果。従って場所は変更せず。(ただし、あまりはてぶを強調したくない人は、B!やxx usersのリンクをページ下部に置くべきでしょう。)
  • プロフィールはこんなにクリックされなくても良い(笑)。僕の場合、どちらかというとコンテンツを読んでほしい。従ってプロフィールリンクはページ下部に下げるべき。実際に変えてみました。(逆に、個人事業等の方でプロフィールへの導線が重要な方には好ましい結果かもしれません。)
  • 新着人気エントリーがクリックされやすいのは良いことなので、そのまま。
  • 文中の外部リンクのクリックが少ないのは、僕のブログとあまり関係ないので、何もできない。笑

という具合になります。

Mouse Track:(使い方が良く分からないが)マウスの位置とクリック位置の関係を見るべし

この画面が実は一番使い方が難しいのですが、この画面自体は、マウスがどう動いているかを教えてくれます。例えば、広告が掲載されている商業サイトの場合は使い道があるかもしれません。というのは、"START"の場所に広告があった方がクリックしやすいですよね。少なくても、"START"の位置からものすごく遠く離れた場所に広告があるのはあまり効果が期待できない。
このように「クリックしてほしい場所」が決まっている場合は「ページに来た時にマウスがある場所」と「実際にクリックされている場所(Click Map)」の2つを分析すると意図通りにユーザーが行動しているかどうかが分かりますね。

個人的には、欲を言えば、参照元ごとにこれが取れると嬉しいです。例えば、twitterから来た場合と検索エンジンから来た場合では最初にマウスがある場所が違うと思うんですよね...


というわけで、自分で考えて、仮説検証しながらサイトを育てたいというウェブ関係者には"User Heat"お勧めです。無料だし。

*1:ただし、無料なので解析結果画面がpublicになります。