オリンピックのメダルとGDPと教育と

渡辺千賀さんのblog経由で、Economistの8月12日号Athenian mathsに関して。

人口と一人当たりGDPが一番大きなファクター。単純だが、結局「才能は、母集団の数で勝負」加えて「金にあかせて練習する」というのが勝利の秘訣なのです。今回、確かロシアだったと思うのだが、今までに比べて水泳のメダルががくんと減り、解説者が「国にプールが少なくてなかなか練習できないらしいです」と言っていた。きびしー。

ということらしい。半分は激しく同感し、あと半分はちょっと別の見方をしていました、というお話を。

高校の総体も進学校が強かった!

僕は、千賀さんのご指摘に似たような光景を体感したことがあります。

僕の母校は田舎の公立進学校だったのですが、高校の総体の「県立高校総合ランキング」ではなんと僕の高校が1位なんです。もちろん、スポーツ特待でスポーツしかしない学生を集めている私立高校は除いてあるのですが、県でトップの進学校なので、はっきり言って、みんなスポーツができるとは言えない状況でした。何でかなぁと考えました。


GDP=頑張れる度合い

一番大きい要因は、これは他校のやつに教えてもらったんですが、あまり偏差値の高くない高校の学生は、部活とかを途中で放棄してしまうらしいのです。才能は元々ある人たちが、途中でぐれてしまうというパターンが多いらしい。特に、チーム競技の場合は、そうなると結構たいへんらしいのです。そう考えると、うちの高校は、みんなスポーツエリートではないですが、頑張ってはいたなぁとも思います。要はオリンピックで言うところの「GDP」じゃないですけど、進学校に来るやつほど親が金持ち(注:大金持ちという意味ではない。子供をふつうに学校に行かせることができる。)が多いと思います。そうなると、必然的にそういうやつが多い学校の方が、全体として「ふつうに、まじめに」練習とかするんですね、きっと。

やはり、マクロな意味での「GDP」というのは、どれだけ頑張れるのかにつながっているということを思い出しました。


人口が最も大きなファクターか

さて、進学校高校総体でトップになるには、もう一つ理由があるようにも思います。

それは、生徒数が多いのです。ちなみに1学年360人。他の県立高校と比べても最も多い学校の一つだと思います。となると、やはりこれも重要なファクターですね。

というのは、総体の中にはマニアックな競技というものがあって、生徒数の少ない学校だとそういう部活はなかったりするんです。例えば、将棋部とか。今回のオリンピックでも、女子レスリングなんかはそういう部類に入るのではないでしょうか。そういう所謂、「新興競技」で勝つにはやはり人口の多さも大事だと思いました。

※ちなみに、僕はレスリングは大好きなので、レスリングに対する卑下などは一切ございません。