台湾に見る日本の将来

台湾に3泊4日で行ってきました。一応、自分用にメモとしてログを残したいと思います。

このまま行くと日本の将来は、台湾のようになるのでは、と感じました。

※ちなみに、私が滞在したのは、台北のみで、他の都市に関しての知見は一切持っていないことを最初にお断りさせていただきます。

経済的に豊かな台北

台北は経済的には非常に豊かだ。町中、車とバイクで一杯であり、歩道にはびっしりとバイクが停められている。東京と同じように、駐車場を探すのが困難であるため、市民のあしはバイクである。何とかなりの年寄りも平気で乗っている。また、タクシーもたくさん走っており、東京並みに競争が激しい。タクシーの初乗りは70台湾元(1元=約3.4円)で、台北市内をはじからはじまで走っても300元というから便利だ。ちなみに、私が出会った運転手はみな幸せであった。

主に、観光と製造業を主としているように見えたが、経済的には非常に豊かである。台北市で家族4人暮らしをする場合、月に500元あれば豊かな暮らしができるそうだ。また、大卒1年目の給与平均は400元であるから、東京と比べても大卒の給与はたかだか1.5倍程度である。その割には、生活費がかからない。また、ガイドさんは一人あたりのGDPは中国の10倍以上だと自慢していた。

また、町中でホームレスを見かけなかった。たまたま見なかっただけかもしれないが、ガイドさんもいないと言っていた。台湾というよりも中華系の特徴とも言えるのだろうが、本当にどこでも商売をしてしまう。屋台がその特徴だ。2つほど有名な夜市に行ったが、どこも活気づいていた。日本のように規制でがんじがらめにし、商売をするための教育をしないとこともホームレスの一因だと痛感した。

日本が大好き、台湾

台北では日本文化がかなり輸入されているように感じた。日本のドラマやグッズが輸入されているし、何より驚いたのは、多くの人が日本語が通じることである。そして、多くの観光客は日本人であった。実際、街の中を歩いていると、女の子のファッションは日本そのものであり、ブランドも日本で見かけるものが多かった。原因は何かと思って、書店に入ってみると、なんと台湾の女性ファッション誌とほぼ同等のスペースを使って、日本の女性ファッション誌が並べてあった。もちろん、日本語である。一説によると、蒋介石がかなりの日本ひいきであったそうであり、この点が影響しているのかもしれない。

日本語を話せることは、ステータスの一つであるようだ。つまりそれだけで給与が上がるということである。このように、日本の文化を”買ってくれる”台湾には感謝せねばならないのかもしれない。

信仰熱心な台湾人

台湾人は非常に信仰熱心であった。2つの寺を訪れたが、かなりの人でごったがえしていた。多くは女性であり、特に年配の女性が目立った。日本で病院が老人コミュニティの場となっているという話はよくあるが、台湾では寺がそれにあたるとさえ思った。

実際、寺は日本のそれや神社よりも、遙かに綺麗で豊かであった。現地人に詳しく聞いたところ、金持ちが寄付したり、庶民も信仰心から寄付を行っているとのことで、寺は非常に潤っているとのことであった。また、政治的な力もかなり関わっているとのことであった。実際、台湾の投票率は85%以上という信じられないくらいの高投票率だ。3/20に大統領選挙があるらしく、町中でデモが行われていた。

ここで、改めて政教分離なんて綺麗ごとだと痛感した。私は完全に無信教であるが、日本でも創価学会公明党ラインが力を強めるであろう、と改めて思った次第である。庶民は信仰を持つことで救われ、それによって政治が成り立ち、国が安定するという事実もある意味において、成り立つということを体感した。

高齢化対策は必要ない?

台湾の老人は元気だ。屋台という文化が浸透しているためか、とにかく働いている。

また、太極拳というものがある。実際、朝6:30に太極拳を見にいったが、公園などで老人が朝から運動しているのである。非常によい習慣だと思った。

日本の将来を考える上で台湾から学ぶことは多くある

第一に、これは前提であるが、日本の経済的な豊かさが今のまま持続できる保証はどこにもない。台湾と同じ程度になることは十分に考えられる。

第二に、そうなった場合、資源のない日本においても、観光などといったサービス業を発展させねばならない可能性は大きい。

第三に、政治不信、宗教の発展が考えられる。歴史的な経緯にはここでは触れないが、日本における政治への無関心は、宗教不在が大きく影響しているようにも見える。宗教が悪いかいいかはニュートラルな立場を取るにしろ、信仰を持たないことの弱さみたいなものがあるのではないか。そして創価学会はそれに着目して、成長しているのではないか、と。

最後に、高齢化は台湾でも進んでいる。日本でも老人に楽しく生きてもらえるような環境を作ることで、保険料等の財政問題も好転するかもしれない。

以上のように、現状の日本の問題と一致する部分もあることから、日本は将来、台湾のようになっていく可能性が多々あるのではないか、と考えた次第である。