シリコンバレーを振り返る
時間を空けないうちに、JTPAシリコンバレーツアーを振り返りたい。
ヘンタイの集う田舎町
まず何より天気が良かった。冬のはずなのにあの暖かさと湿度の低さによって、開放的な空気がぷんぷんしていた。そこに数多くのヘンタイが集まって、起業というゲームで命を張って仕事をしている、それが僕の一番の印象だった。
僕の言うヘンタイというのは、〓〓フェチやロ○コンという意味ではない。英語で言うところのgeekやnerdという所謂「オタク」の世界のことである。これに関しては、梅田さんが次のように述べている。
一流の仕事をする人に共通する特徴というのは、10年・20年・ずっと毎日1日中みたいな、おそろしく長い時間、1つのことをやり続ける才能だと感ずることが多い。他人から見ると「わぁ、大変そうだなぁ」と思うようなことを、本人は大変だなんてまったく思っていない。そういうのを半ば冗談で「解脱状態」と僕は呼んでいる。そして「解脱状態」にある人は、成功とか失敗とか、そういう外から見た評価尺度などまったく頭にない場合が多い。
自分が一体全体何が好きなのか・何ができるのかをヨーク知る、というのが一番大切
日本で甘やかされる怖さを痛感
さてさて、ツアー中、ギクッとすることが度々あった。僕は甘やかされてると痛感したシーンであった。、梅田さんがおっしゃるように、自分が何者で、自分が一生かけてやるべきことを探すことから始めねばならないと痛感した。
特に日本の場合、そしていい大学に入った学生ほど、専門として選ぶ領域を「好きだから、やりたいから」ではなくて「そこそこできるから」選んでしまうケースが多い。そしてそのままあまり深く考えずに職業を選び、何の疑問も抱かずに10年、20年と同じ仕事を続けて、ふとある日、「自分が心からその仕事を好きなのではなかった」ということに気づいて後悔する、でももう遅すぎて動くことができない、というような例を多く見る。
これは頭で考えるよりも非常に難しいと思う。千賀さんのように結婚相手を絞るのに2つの条件を持てる方は本当にすごいと思う。(笑)全く予測不能な未来に対して、明確なコミットメントをするというその勇気がうらやましいとさえ思う。いや、でも少しずつでもそれを実行してみよう。どうせ先のことは分からないのだから。
SVだけが全てじゃないよ!
参加者の中には、「SVってすご〓い」、「おれ/わたしもこんなことしたい」と洗脳された方も多かったかもしれない。ところが、日本に帰ってきて思うのは、日本でも十分幸せな人がいるということだ。僕はSVだけがメジャーリーグだとは思わない。日本の大企業社会も立派なメジャーリーグだ。もちろん、今回のツアーの講師の方は、すばらしいご経験をお持ちでとても幸せそうに見えた。ただ、日本人全員(百歩譲って、東大生としよう)がSVのハイテク関連で働く人のような考え方になったら、それはそれで大変だということも忘れてはならないと思った。
サラリーマンが向いている人、起業家が向いている人等々、それも含めて「自分は何者なのか」を追求しろ!というのが今回のメッセージだと個人的には解釈している。
さて、これからどうするの?
さて、じゃぁ、お前はどうするんだよ、という突っ込みが来そうだし、自分でもそれをせねばならない。僕が今回のツアーに参加するにあたっての目的は、「ゼロベースでキャリアを考え直すこと」であった。結果的には、自分の考えをリフレッシュすることができた。実は1年半前にもSVに行ったのだが、それ以来、それなりの実績を積んできたつもりでいた。ところが、実際は日本で甘やかされていたのではということをたった3日間で思い知らされてしまった。
それでは、自分がどうしてそう思うのかをしっかり考えて、今後のうち手につなげよう!
1. 少なくても僕個人としては、やはりSV的な起業やベンチャーが活性化した世界が好きなようだ。賛否両論あると書いたが、やはりここから始めねばならない。
2. 人生のどこかで、なるべく若いうちにそうした場に身を置いてみたいと思った。そうした場というのは、僕が体感ベースで知る限り、SVとBostonの2つしかない。(実際はもっとあると思うのだが、伝聞情報よりも体感ベースでないと議論ができないくらいディープな話だと思うので。)
3. 僕のバックグラウンドは、技術経営(MOT)であり、英語で仕事ができるほど英語はできない。
4. となると、一番現実的に「そうした場」に潜り込むためには、「留学」というキャリアパスを考えるのが良いだろう。
5. んじゃ、留学情報を探そう!
という結論に至ってしまった。皆様、引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。