それでも信じたい「社会的ネットワークの魅力 」

随分と時間が経ってしまいましたが、yujimさんより大変貴重なコメントを頂きました。こうして書かせて頂くのが遅くなってしまって、本当に申し訳なく思いますが、僕の中でジレンマがあったと言いますか、どう書いて良いものか分からなかったというか、整理するのに時間がかかってしまいました。

この件に関する詳説は、下記にも書いて頂いております。
「信じたい心」を増幅するネットワーク

甘かった僕の認識


僕にとっての始まりは、バラバシの「新ネットワーク思考」からであった。


新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く
アルバート・ラズロ・バラバシ , 青木 薫


この本に出てくる「six degree」、「small world」、「80対20の法則」、「べき法則」がとてもキャッチーに見えてしまった。そして、僕にも研究で何かそういうことが証明できるのでは、と安易に思ってしまっていた。ところが、「直感的に〓〓そうだ」ということと「科学的に正しい」ということは全く違う、ということを見逃していた。Cnetでも次のように書かれている。

だが、結果的に形成された世界観は世界そのものではないため、時として矛盾が生じることが出てくる。しかしそんな綻びを繕うために、世界観の再構成などは行われない。むしろ矛盾を正当化するような既存の認知の仕組みを強引に当てはめて、納得感を得ることで問題解決したことにしようとする。

全く持って正しいし、何の異論もない。要は、僕の認識が甘かった。何となく浮ついていたのかもしれない。激しく反省するのみである。




それでも信じたい「社会的ネットワークの魅力 」

反省はしたにせよ、僕にとって、バラバシやEmergent Democracyを読んだ時の感動は大きいものだった。感動の大きさと自分の未熟さのギャップを、yujimさんにご指摘していただいたのだと思う。(暴走する前に止めて頂いてありがとうございます。)


ともあれ、足りないものが明確になった今となっては、やることは「ある意味で」明確である。科学的に正しい記述ができるレベルまで思考を深めるだけである。きちんと先行研究を科学という視点で読み、自分が何かしらを積み上げることができたら、僕はきっと(少なくても短期的には)幸せだ。


ここで「ある意味で」と書いたのは、具体的にどこをどう掘れば、どういう金塊に当たりそうなのかがまだ見えていないからである。現在進行形で頑張っていますが、皆様、今後とも暖かくご指導をよろしくお願いいたします。