iPhone所感

  • お財布ケータイが無い、日本語入力がやっぱり遅い、電波が悪すぎる(これはiPhoneではなくSBBの問題だけどね)というのはまぁ、厳しいと言えば、厳しい。
  • でも全体としてみれば、非常に良く出来てる。愛嬌がある。ケータイの延長でもPCの延長でもなく、osxが乗った全く新しいデバイス
  • ずっとネットに繋がっていることを前提にしたデバイスってこうなのよね、というのがよく作られている。
  • あとは、↓でご指摘の通り。こっちを読んでください。


今あるiPhoneに関しての分析等は既にたくさん出てるので、今更僕がどうこう言うことじゃないと思うけど、今後に関しては興味津々。というか、あまりちゃんと今後の方向性を書いた記事を見つけられてないので、書くかという気になりました。

  • 上述のように、一つのデバイスとしてものすごく良く出来ている。
  • GoogleがいくらAndroidを普及させようとも、もうAndroidでできるとGoogleが必死に宣伝していることのほとんどがiPhoneで実現できてしまっているという事実は忘れてはならない。Andoroidが2009年に、、とか言ってる時点でもう手遅れじゃないかというくらい圧倒的にiPhoneが勝っているし、良く出来ている。
  • 江島さんご指摘のように、垂直統合モデルとして最強であることは間違いない。ここは疑いの余地なし。
  • とはいえ、iPhone 2Gはアメリカ/イギリス計でたかだか500万台しか売れてないわけで、シェアで言ったら5%以下だ。
  • 垂直統合でシェア5%以下というのは非常に危険水域だよね、というのは、Macの例で痛いほど分かっているはず。当時のMicrosoftみたいにいきなり水平統合しようとする強力なプレーヤーが一気に攻めてきたら一瞬で負ける可能性がある。(もしかするとそれがAndroidなのかもしれないけどね。)
  • 3rdパーティからすれば、iPhoneのシェアだけが気になる指標であって、いくらSDKが良く出来ていてもシェアが無いとアプリ作れない。(どれだけドコモの技術仕様がいけてなくても、シェアが1番である限りドコモ用のアプリを作らなくて良い、ということにはならないわけです、経営判断としては。)
  • というわけで、Androidが来る前に、シェアをかっさらっておかないと危ないよ、appleというのが僕の見方。
  • iPod並みのシェアは諦めるという戦略を取る場合、垂直統合固執するのであれば、別のやり方を考えないとダメかもなぁ。appleのdeveloper kitでアプリを作って、コンパイルするとAndroid用のアプリも自動生成される、とか。つまり、基本は垂直統合しつつも、あるレイヤーだけは水平統合するという超至難の業を成し遂げる必要がある。(iPodはこれが出来たけど、iPhoneでもできるかどうか。)


というわけで、まとめると、

  • iPhone非常に良く出来ています。
  • でもビジネスとして考えると、「このまま気合いで携帯売らせます」だけだと、中長期的には負ける可能性大。
  • iPodの時みたいな奇跡的な垂直かつ水平統合をやりきる必要がある。
  • (でもどれだけ日本語が打てなくても僕はiPhone好きです。)