【商売〓】2つの「稼ぐ」仕組み〓皆さんはどっち?

昨日、ごく親しくさせて頂いている方にメールをお送りいたしましたが、ありがたいことに、皆さんからの暖かいお言葉を頂戴いたしました。それを踏まえて2点ほど改善したいと思います。
1) このblogのコメントは受け付けるような設定にしました。
2) もう少しマジメに書け、というご批判を頂いたので、もう少し身近な話からしたいと思います。
というわけで、これからは日々の出来事を考察しつつ、たまにデカイ話を書かせて頂ければと思っております。

さてさて、最近、「稼ぐ人、安い人、余る人」という衝撃的なタイトルの本を読みました。世の中には「稼ぐ人」「安い人」「余る人」の3種類がいて、「稼ぐ人」になるためにはどうすればいいのか、ということが書かれています。

僕にとって一番面白かったのが、「稼ぐ人」が稼ぐ方法は2つしかない、というところでした。その2つとは、
1) 「儲かる仕組み」を作る(そして、「安い人」に働いてもらう)(僕がよく使う言葉では「資本集約ビジネス」)
2) 自動化できないような複雑な仕事をする(同、「労働集約ビジネス」)
ということです。1)の例としては、Microsoft, Dell, マクドナルドなどがあるでしょうし、2)の例としては、医者、弁護士、コンサルティングなどがあるでしょう。

Microsoftはたった一つの同じOSを全世界の何千万人にも売っています。DellECサイトからクリックするだけで、10日もすればPCが家に送られてきます。DellのR&D費用は1%未満というから驚きです。それくらい上手い「仕組み」なのでしょう。また、マクドナルドは、時給650円の女子高生がお客さんに接していますが、それでも企業としては大きな利益を産んでいます(今年はそうもいきませんでしたが)。ITというもののせいで、機械が処理できることが急激に大きくなってしまったのです。そして、機械が処理できる状態にまで持っていく仕事は「安い人」(DellのPCを組み立て工場の東南アジア人、マクドナルドの女子高生店員など)にでもできるので、そういった仕組みを作れる人が「稼ぐ人」になるという訳です。
一方、医者や弁護士やコンサルティングというのは、なかなか自動化できませんね。こういったそれ自体が複雑な仕事をこなせる人というのも「稼ぐ人」なのです。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、「稼ぐ人」(必ずしもお金だけが欲しいという意味ではありませんよ、念のため)になりたい我々はどうしたらいいでしょうか。ここ数年もこれから数年もそうだと思いますが、今まで「稼ぐ人」が担ってきた部分があっという間に自動化されて「安い人」の担う仕事になると思います。(例えば、このblogという無料ツールを考えてみても、ITシステムで飯を食ってる人にとってはイヤですよね。)日本では、80〓90年代、資本集約的に稼いできましたね。最近、労働集約的に「稼ぐ人」が増えてきたように思います。自分たちだけでコンサルティングを始める人や、もっと分かりやすく言えばMLBイチロー・松井選手のような例も多々ありますね。トヨタという会社自体は資本集約で成功している例かもしれませんが、海外でも通用する“カイゼン(改善)”という言葉は「稼ぐ人」の努力の結晶のように思えたりもします。

みなさんは、この2つの仕組みのうち、どちらを目指しますか?僕はまず、労働集約的に稼げるようになりたいと思います。理由はたくさんあるのですが、いきなり資本集約的に稼ごうとしても、あまり稼ぐ姿が想像できないのです。多分、僕がまだ世の中をよく知らないからなのでしょう。もう一つの理由として、今は僕という人間に価値を見いだしてもらって、お金を払ってもらうということに幸せを感じることができます。とはいえ、いつまでも同じようにはいかないでしょうから、地道に稼いで、自信がついたら、資本集約的に「勝負」したいと思います。

柴田尚