【商売〓】プロレス団体のビジネスモデル

さてさて本当に更新が進まなくてごめんなさい。風邪をこじらせたり、仕事がたまりまくったりと死んでいました。

今回は、タイトルを見て、「あいつまたやりやがった…」と言って頂けるような内容にしたいと思います。

「格闘技バブル」…僕は、最近の格闘技ブームをこう呼んでいます。K-1やPrideといった新しい格闘技のブームが起こり(顧客層が大幅に広がり)、Zero-OneとかWJとか新しい団体がポツポツ出来はじめました。まさにITバブルそっくりですね。だとすると、バブルは崩壊してしまう可能性があります。今日は、その辺のお話です。

なぜ、こんなことを書こうと思ったかというと、『全日本プロレス代表取締役社長 武藤敬司』という本を読みました。僕の尊敬する武藤大先生の著書です。プロレスをどの格闘技よりも愛する僕としては、プロレス界がもっと活性化して欲しいと心から願っている次第であります。

さて、まず始めに、プロレス団体の収益の感覚を知って頂きたいと思います。現在、日本で最大のプロレス団体「新日本プロレス」の売り上げが約40億円。「全日本プロレス」は大体10億円。新日の場合、40%が興行収益で、残りがグッズやTV収入です。もう少し、細かく言うと、興行には、売り興行と打ち手興行の2種類があって、前者はプロモーターと言われる人に興行の全て(チケットなど)を売ってしまうもの、後者はチケットなどを全て自前で販売するというものです(前者はローリスク・ローリターン、後者はハイリスク・ハイリターンと想像ください。)。容易に想像がつくように、地方の興行は売り興行が多く、後楽園や武道館は打ち手興行が多いのです。ところが、後楽園ホールを満席にしても、利益は200万円程度にしかならない、というからあまりいい商売ではありませんね。というわけで、プロレス団体の経営には、今よりもちょいと「知恵」が必用みたいです、ということがお分かり頂けたかと思います。

さて、2番目のネタは、アメリカとの比較です。ご存じの方も多いかと思いますが、世界最大のプロレス団体「WWE」は、何と年商600億円以上というからビックリです。日本と何が違うのでしょうか?もちろん、国土の広さとか人口が倍いるとかあるとかいろいろありますが、決定的に収益に影響を及ぼしているのは、「PPV」のようです。PPVとは有料TVのようなもので、日本だとSky Perfect TVなどでしょうか。1番組ごとにお金を払って見る番組のことです。WWEは、シリーズの途中までをローカルTVで流して、ファイナル(ここでは普通タイトルマッチなどが行われる)の大会だけをPPVで流すという相当せこいことをしているのです。

最後3番目ですが、プロレスとK-1, Prideなどの一発興行ものとでは、全然違うということです。プロレスは、必ずシリーズというドラマがあって、その最後にタイトルマッチという最終回があるのですが、K-1やPrideは常に最終回です。K-1やPrideはいい選手を「買ってくればいい」のですが、プロレスでは毎日試合をしなければならないので、「一発屋」では務まりません。収益の話で言うと、K-1などはゴールデンでのテレビ放送があって、視聴率も高いのでテレビ局とWin-Winな関係なわけです(テレビ収入が多い)。プロレスと言えば、深夜放送というイメージがついているくらい深夜なので、テレビ収入は…という感じでしょう。

さて、どうすればプロレス団体は儲かるのでしょうか?長くなったので、それはまた次回ということにさせていただきま〓す。(さぼるな、って言われそう…)