最後まで男だった村上世彰

これほどまでに徹底した記者会見は久々に見た。そこらの政治家のそれよりも、ずっと清々しいし、美しい。

僕は村上さんのファンだった。2003年頃だろうか、彼がまだ今ほど有名になるずっと前の話。コーポレートガバナンスの実現のために本気で闘っている人がいると教えて貰って、すっかりファンになった。もちろん面識はないのだけれど、それでも彼の大義名分は美しく見えた。そして、その想いは今でも変わっていない。いろいろ言われているけれど、きっと彼は本当に日本という国のことを真剣に考えていた人なのだと思う。

今回の記者会見は、格好つけすぎだ、という批判もあると思う。ただ、原稿も無しに一時間もの記者会見をこなせる政治家が一体何人いるだろうか。だから僕は、眼圧がとても高く、欽ちゃん似の「国為人」村上世彰という人がいた、ということだけはずっと覚えておきたいと思った。