才能(好きなこと ^ 得意なこと)×N=「けものみち」

今日は珍しく文化活動。コントラバス四重奏団「The Bass Gang(ザ・ベース・ギャング)」のコンサートに行ってみた。

「The Bass Gang(ザ・ベース・ギャング)」とは、
http://www.kajimotomusic.com/artist_jap/the_bass_gang.html
にあるように、

「The Bass Gang-オクトバス4-」は、ポピュラーなクラシックの名曲やジャズ、タンゴ、ロックまで多くのレパートリーを披露することで、コンサートホールには普段あまり縁のない人々をも新たな聴衆として獲得している。また、際立った特色と広範なレパートリーで、コントラバスゲーリー・カー、フランコ・ペトラッキ、テノールのジュゼッペ・サッバティーニら国際的なアーティストとの共演も実現している。

というコントラバス(巨大なバイオリンみたいな弦楽器)を演奏する4人組からなるバンドみたいな集団。


これが、想像以上に面白かった。全く予習せずに行ったのだが、食い入るように見てしまった。例えば、リーダー格のアメリゴのプロフィールは、

フィレンツェ・ケルビーニ音楽院で、L. ランツィロッタ教授に師事。これまでフィレンツェ五月祭管、パルマトスカニーニ管、マーラー・チェンバー・オーケストラの首席奏者を歴任。若く才能あふれるアーティストとして国内外の室内アンサンブルとの共演に積極的に参加し、また、ジャンルを越えた様々なジャンルのミュージシャンとも共演している。

というように、いかにも音楽界のエリートっぽいが、彼は漫才師の才能も、ボーカルの才能も持ち合せており、観客を笑わせたり、日本語で歌ったり(オペラを聴いているかのようで、信じられない程歌が上手い。)という具合で、今まで味わったことの無いエンターテイメント空間であった。


コントラバスという如何にも大きくて難しそうな楽器を見事に操るだけじゃなく、漫才のように笑いを誘い、かつ歌も歌うという異色のコンサートであったが、これはまさに「ウェブ時代をゆく」で言うところの「けものみち」だと感じた。

もしかしたら、アメリゴは「高速道路の先」でも勝ち抜けるだけの才能を持っているのかもしれないが、そのコントラバスの才能に、しゃべり、声という2つを掛け合わせることで、見事なパフォーマンスを出していた。きっと、彼はコントラバスの演奏と同じくらい、しゃべることと、歌うことが好きなんだろう。彼から発するオーラを見てそう思った。


そして、彼みたいに、好きなこと、かつ、得意なこと)を複数見つけて、それを掛け合わせると、

才能(好きなこと ^ 得意なこと)×N=「けものみち

といった具合に、「けものみち」を歩きながら、多くの人に感動を与えられるのかと。


ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

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