論文あたりの単価なんかで計測するのは明らかに間違えている

東大の論文、1本1845万円 国立大でコスト最大級

東京大学の論文の「生産性」が国立大学の中で最低レベルにあることが文部科学省科学技術政策研究所の調査でわかった。研究費を論文数で割った1本当たりの「生産費」を比べた。東大など旧7帝大はおしなべて生産費が高く、旧帝大偏重が指摘されてきた国の研究費配分のあり方に一石を投じそうだ。

同研究所が各大学の06年度の財務諸表で、国からの科学研究費補助金や企業からの受託金など広義の研究費を集計。国内外約3万1000の科学や医学の専門誌に掲載された一定の水準以上の論文の数で割って、論文の生産費を算出した。

いやー、これは大きな間違いなんですよ。
「国内外約3万1000の科学や医学の専門誌」とあるけど、雑誌によってピンキリなんです。それを同じ1本と数えちゃいかんわけです。

例えば、Nature, Scienceに論文を1本載せるのと、国内の名も無い雑誌(査読も印刷して郵送しないと読んでくれないような雑誌)に1本掲載するのでは、論文を生産するためのコストが全く違うわけです。

恐らく、「外国語の専門誌」とかに限定したら、全く違う結果になると思います。実際、最先端の分野では、英語で論文書かないと誰も読まないし、世界に対して知識的に貢献しているとは言いがたいし、いい雑誌ほどたくさんの人によまれるんですよ、特に理系の場合。