これからインターネット業界の新社会人になる方への推薦本

最近、似たような問い合わせをいくつかもらったので、まとめて書いておきます。
下記の5つに分類して、それぞれ2〜4冊ずつ紹介しました。

• リテラシー編／マインド編
• マーケティング編
• ファイナンス編
• サービスプロデューサー編
• エンジニア編

僕がこれまでに出会った本の中からしか選んでいないので、ある意味非常に偏っているとも思いますし、当然ですが全部買う必要はありません。
自分にとって必要なものだけを取捨選択していただければと思います。

「エンジニア編」以外はどんな職種の方であっても、いずれ必ず必要になるスキル等をできるだけ早く身につけられるように、という視点で選んでいます。（エンジニアは習うより慣れろの要素が大きいので一番難しいところではあります。）

それではどうぞ。

リテラシー編／マインド編

• ウェブ進化論

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

この内容がさっぱりという状態だとかなり危険だと思ってください。そのくらい網羅されています。

• このつまらない仕事を辞めたら、僕の人生は変わるのだろうか?

このつまらない仕事を辞めたら、僕の人生は変わるのだろうか?

まだ会社に入る前の人にこんな本を、と思うかもしれませんが、この本にあるように、どんなビジネスパーソンも「自分自身の価値を自分自身で定義していく」というプロセスからは逃げることができません。
そんな観点から是非一読してほしい一冊です。

• ユダヤ人大富豪の教え

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

仕事というのは決して辛いだけのものではなく、社会に対して価値を提供し、お客様から喜ばれる、というのが本来の姿です。
この本に書かれているように、自分が価値を作り出し、それに対しての対価をいただくというプロセスをよりリアルに実感してもらうためにも、重要だと思える本です。

• ウェブ時代をゆく

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

この本はネット業界に入る人には是非おすすめしたい本です。
というのは、他の業界の人にはどうでもいいことでも、ネット業界の人には無視できないような心構え、考え方にあふれているからです。

マーケティング編

• マッキンゼー流図解の技術

マッキンゼー流図解の技術

これはマーケティングの理論を勉強するためではなく、自分自身のマーケティングのために必要な本だと理解してください。
他人に伝えたいことを伝えられるような資料を作る、ロジックを組み立てるというのは意外とできそうで難しいものです。

• キャズム

キャズム

マーケはケースバイケースな事象が多いんですが、ネットサービスのように小さく産んで、大きく育てるような事業の場合、キャズム理論は知っておく必要があります。

• 私たちはどうつながっているのか―ネットワークの科学を応用する

私たちはどうつながっているのか―ネットワークの科学を応用する (中公新書)

近年台頭している、複雑ネットワークを分かりやすく説明した一冊。この本の内容を全部理解する必要はありませんが、つながりに価値を見いだすという考え方を身につけるには最適な一冊です。

ファイナンス編

• 図解 株式市場とM&A

図解 株式市場とM&A (翔泳社・図解シリーズ)

株式市場のことは概要だけでも知っておくべきです。細かいことは知らなくても困ることは少ないですが、概要を知るには最適の一冊です。

• 決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)

財務と会計に関しても最低限のことは知っておくべきです。最低限というのは、PL, BS, CF計算書が読めるというレベルのことです。
自分の入る会社やライバル会社の決算書を見て、何が起こっているのかを人に説明できるくらいにはなっておきたいものです。

サービスプロデューサー編

• ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

エンジニアというのは本当にわがままで勝手な人たちです。他方、エンジニアこそがサービスを作り出すパワーの源泉です。エース級のエンジニアが何を考え、どうのような価値観を持っているのか、を理解するには最適な一冊です。

• Webコミュニティでいちばん大切なこと。 CGMビジネス“成功請負人”たちの考え方

Webコミュニティでいちばん大切なこと。 CGMビジネス“成功請負人”たちの考え方

ネットサービスを作るというのはこういうことか、というのが良く分かります。
実に正直な本で、これができるようになるまでには相当な年月がかかるかもしれませんが、日本語でネットサービスの作り方を書いている本はこれくらいだと思うので、是非。

エンジニア編

• ぐんぐん実力がつく! 逆算式SQL教科書

ぐんぐん実力がつく! 逆算式SQL教科書

DBに関しては、多くの人が適切に扱えていないような気がしますので、敢えて入れさせていただきます。
適切なSQLというのは、簡単には書けません。SQLに関しての知識だけではダメで、経験が必要です。その経験を手っ取り早く学ぶには本書が最適だと思います。

• PHP辞典

Pocket詳解PHP辞典

PHPがメインじゃない人は他の言語の似たような本に置き換えてください。大事なことは、一つの言語を一通り勉強した後に、このような辞書で網羅的に全体を見直すことです。
また、手元に一冊おいておくだけで安心感が違います。

• 10日でおぼえるFedora Core 6サーバ構築・管理入門教室

10日でおぼえるFedora Core 6サーバ構築・管理入門教室

これもFedoraである必要はありませんが、自分で一度もサーバーを作ったことがないというエンジニアの方におすすめです。
エンジニアたるもの、一人でサーバーくらい作れないと、この先何も出来ません。