Yahoo is almost DEAD.

YahooとMSの提携が決まりました。既定路線とは言え、あまり嬉しい気持ちにはなれないものです。具体的には、

  • Yahoo(Overture)の持っている検索技術をMSに独占提供する
  • Yahooプロパティ(メディア)はすべてMSのBingの技術を使う
  • MSプロパティ、Yahooプロパティの広告営業は独占的にYahooが行う
  • サーチワード広告の入札システムはMSのものを利用するが、広告表示エンジンはYahooが自前で持つ(Yahooプロパティに限って)

というような内容です。


一言で言うと、

Yahooは目先の利益がたくさん取れる、MSは中長期的にYahooのサーチを事実上傘下に納められる。

という内容です。もう少しはっきり言うと、

両者の持つサーチテクノロジーはすべてMS側に集約し、Yahooは営業代理店になる。

ということです。これを受けて、株価はどうなったかというと、
http://www.techcrunch.com/2009/07/29/wall-streets-reaction-to-the-microsoft-yahoo-search-deal-not-good/
にあるとおり、Yahooは下落、MSは上昇ということになっています。


MS側は、バルマーCEOが
http://www.businessinsider.com/ballmers-note-to-the-troops-most-of-you-wont-lose-your-jobs-2009-7

most -- if not all -- of his staff will get to keep their jobs, but they may be reassigned "into new high-priority
(大半の人はリストラしないから安心してね)

と言っていますが、他方TwitterのEvanは当然
http://www.businessinsider.com/twitter-ceo-hey-yahoo-engineers-send-us-your-resumes-2009-7

Twitter CEO: Hey Yahoo Engineers, Send Us Your Résumés! (YHOO, MSFT)

となるわけで、Yahooからはますますエンジニア離れが加速するでしょう。


個人的には今回の一連の流れは、シリコンバレーらしくない、という点で残念です。

  • 昨年のMSがYahooを買収するかもという際には、Yahooは徹底抗戦
  • アクティビストが登場し多額の投資をし取締役の席を無理矢理取る
  • CEO変える
  • 新CEOの元で結局は元の路線通りの提携を実行

という流れだったわけですが、これをやるのに1年くらいかかっています。1年もかかっていったい何やってるんだ、という感じがしてしまって、関係者はかわいそうだなぁと思うと同時に、他にもっと良い方法が無かったのだろうなぁと残念に思います。