オバマ大統領がこれまでの大統領と決定的に違う理由

オバマ大統領の就任演説を聴いた。確かに彼はスピーチが上手い。ただ、彼はスピーチが上手く、"Change"と叫び続けただけで大統領になれたのであろうか。僕はアメリカに住んでいるわけでもなく、今回の大統領選に特別な関心があって深く観察していたわけでもないが、一つだけ、彼がこれまでの大統領と決定的に違う理由を見つけた。


それは、彼が「人類史上初のインターネット・ネイティブな大統領であること」だ。彼がFacebookTwitterを巧みに使ったネット選挙を展開したというだけではなく、さまざまな側面から彼が「インターネット・ネイティブ」であるという事実が浮かび上がってきている。例を挙げだすときりがないが、たとえば以下のようなものである。


個々の話題はこれと言って特筆すべきではないかもしれない。「インターネット・ネイティブ」であるから何だという指摘を受けそうであるが、想像してほしい。大統領が常にブラックベリーを持ち歩き、常にオンラインで、迅速な意思決定を行う姿を。僕は彼の政策以上に、このスピード感に期待してしまっている。
果たして、皆さんの会社のリーダー(社長)はオバマと同程度に「インターネット・ネイティブ」であろうか。また、日米の政治家のうち、これができる人が何人いるだろうか。少なくても、麻生首相や小沢代表には無理なことが容易に想像がつくだろう。そして、ブラックベリーをフルに使いこなす大統領がいる国と、いつまでもオフラインの茶番しかできない首相の国のどちらが発展するだろうか。


おそらく、彼の経済政策は、IT、グリーンテクノロジー、バイオの3つを組み合わせて新興市場を盛り上げてバブルを作り、その後に実体経済を押し上げるというクリントン時代と同じ民主党の定番戦略を取ることになろう。それは民主党の候補者であれば誰もがそうするであろう規定路線だし、目新しさはないとも言える。ただ、オバマ大統領のような若いリーダーがスピーディーな意思決定をこなしていくという姿を想像するだけで、楽しみで応援したくなった。