greeへの提案(2)

前回「greeへの提案(1)」の続きです。

今回は、「両者のビジネスモデルの違い」と、「ネットビジネスの儲けどころ」に関してです。


※本エントリーは、筆者の勝手な意見であり、特定人物に不快感を与えるつもりは毛頭ないことをご理解願います。

[分析2](現状の)GREEmixiのビジネスモデルの違いを考察する。

ここでは、両者のビジネスモデルの違いを考察してみたいと思う。

まず、両者に共通しているのが、「広告」による収益だろう。GREEにもmixiにもバナー広告やテキスト広告が表示されている。両者ともこれらによる収益はあるだろう。ただし、SNSは広告のクリック率があまり高くないとか、アフィリエイトも数千円/日とかあまりいい話は聞こえてこない。

他方、mixiは「有料会員サービス」もある。これは月300円のサービスではあるが、仮に全ユーザー数の5%が有料サービスを利用しているとすると、
  300円 × 70万人 × 5% ≒ 1,000万円/月
ということになる。これだけの利益が毎月でれば、これだけでサーバー代+人件費くらいは何とかなっているとも想像できる。(よく考えれば、mixiは年商1億円のネットサービスということになり、これはかなりすごいと思う。)

GREEはこの1,000万円/月(推定)の部分が丸々ない状態であって、すごく厳しい経営をしているのではないかとも推測できる。


[分析3]ネットビジネスの「儲けどころ」を考える。

さて、次に、ネットビジネスの儲けどころを考えたいと思う。

まずは、YahooとGoogleの違いを考えたい。ご存じの通り、Yahooには検索以外の様々なコンテンツがあるが、Googleには検索しかない。

ここで注目すべきは、Yahooの場合は「サイトに長くいてもらった方が儲かる」けれども、Googleの場合、「サイトからすぐに出て行ってもらった方が儲かる」という点だ。どういうことかと言うと、Yahooはいろいろなコンテンツにアクセスしてもらう度に、(ユーザーに対してかどうかは別にして)課金のチャンスが生じる。他方、Googleは、検索結果の右側にある広告以外は課金のチャンスがないから、「たくさんの人にアクセスしてもらって、すぐに(広告をクリックして)他サイトへ出て行ってもらう」という仕組みが一番儲かるというわけだ。

ネットという媒体がいくら他の媒体と比べて、低コストで運用出来るからと言って、スケールが大きなSNSのようなサービスの場合、媒体の維持コスト(サーバー代など)だけでもばかにならないだろう。だからこそ、この「サイトに長くいてもらうことが儲けにつながるのか、逆なのか」という視点は大切であると思う。

こう考えると非常に興味深い。さて、もったいぶらして、続きは次のエントリーとさせて頂きたい。

greeへの提案(3)へ